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未解決

あやふや本 No.3812

内容

・一人舞台で有名な役者Aがいる。その人はアシスタントさえ一人も使わない、本当の意味での「一人舞台」をするということで有名だった。
・ある記者Bが、Aについて「舞台袖で衣装を着替えて次に出てくるまでの時間が、いくらなんでも短すぎる。着替えのアシスタントがいるか、影武者を使っているに違いない。次の公演では俺が舞台袖に隠れて、真相を見届けてやる」と言い出した。
・ところが、その次の公演直前に殺人事件が起こる。もうすでに集まった観客の混乱を避けるため、舞台は決行。そのあいだに、記者Bの知り合いCが犯人を見つけ、事件は解決する。
・舞台が終わったあと、記者Bが呆然とした様子でやって来た。
どこにいたのか聞くと、宣言通りに舞台袖でAの着替えの様子を見ていたという。
殺人事件があったのに不謹慎な、と呆れるCだったが、どうもBの様子がおかしい。
さらに問いただすと、Bはボソボソと告白した。「Aは本当に一人で着替えていたよ。
普通の人間じゃありえないスピードで。まるで早送りの映像を見せられてるみたいだった。俺は幻でも見てたのかな」Cは、殺人事件の時よりぞっとするのを覚えた。

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