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未解決

あやふや本 No.7085

内容

10~15年程前に読んだ書籍です、当時すでに古い本でした。
たしか文庫本の短編集の1篇でした。
おそらく昭和前半の物語、舞台は病院です。
しばらく入院だったか父親の都合なのか失念しましたが、病院か療養所でしばらく過ごすことになった主人公の少年が、ドアが繋がっている隣室のおじさんと心を通わせた話です。
おじさんはだんだん動けなくなってしまう病を患っていると言いました。
病院の先生が若い医者を引き連れてやってきて「この患者はアミトロだから、よく見ておくように」などと見世物のように扱う声に苛立つ少年の描写がありました。
その後少年は病院を離れ、のちにまた病院を訪れた際にはおじさんの姿はなく、残された手紙を見つけます。
手紙は「君がこの手紙を読んでいるころ、もう私はこの世にいないだろう」といった感じの書き出しだったのを覚えています。
この物語の「アミトロ」という言葉が妙に頭に残っていて、これが筋萎縮性側索硬化症(ALS)のことだと後で気がつきました。

この本が気になります!


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