
【本の種類】短編小説か短編エッセイと思われます。
【いつ頃読んだか】1999年に、通っていた塾(栄光ゼミナール)の「国語新演習5年生版」という問題集に掲載されていました。
【本の内容】
●主人公の一人称(私は~)で進む、戦争中のお話。
主人公は小学生で、姉は別の学年(クラスだったかも)の担任教諭を務めていた。
●戦時中の食糧難もあり、水を飲んで空腹を紛らわす生徒もいる中、主人公は毎日お弁当を持っていくことができた。
●ある日、「私の受け持つクラスでお弁当を持ってこられない生徒がいる。あなたのお弁当をあげてほしい。」と姉から言われる。
●姉であっても、「先生」の言うことは絶対なため、主人公は姉にお弁当を託してその生徒に渡してもらい、自分は昼休みに水を飲んで空腹を我慢することに。
●そのようにお弁当を渡す日々が続き、ついに空腹に我慢しきれなくなった主人公は、お弁当の時間中に姉のクラスへ走って行き、誰が自分のお弁当を食べているのか、廊下側の窓から探すことに。
●主人公のお弁当を食べていたのは姉であった。主人公に見られたことに気づき、呆然とする姉。
●その後の顛末は一切書いていなかったのですが、「今となっては、私のお弁当を食べてしまった姉の行動も理解できる」と姉を許すラストの文章が印象的でした。
【備考】
●主人公が、お弁当の時間中に姉のクラスへ行って自分のお弁当箱を廊下の窓から探すシーンで、「ないない、私の赤い卵型のお弁当箱。」という心の声があったのを覚えています。
この本が気になります!
