loader image
解決済

あやふや本 No.A9397

内容

25~30年前くらいに区の図書館で読んだ、小学生向けの怖い話を集めた本です。
当時よくあったシリーズものだったような。
ハードカバーで、かいけつゾロリと同じようなサイズです。
各話に1ページイラストがついていた気がします。
巻末におまけのように付いていたお話(イラストもなし)がとても印象深く、なんとか探せないかとご相談させていただきます。
「ぼく」が「きみ」に話しかける内容のお話でした。
どちらも名前は出ていなかったように思います。
どちらも小学生男子で、同級生。
「ぼく」が学校ではパッとしないのに対して、「きみ」は運動も勉強も得意なクラスの人気者。
でもそんなぼくにきみは優しくて、一緒に遊んでくれたよね、といった語り口です。
でも一緒に遊んでいるときの事故で……と、死んだ「きみ」に語りかけているのかと思いきや、実は死んだのは「ぼく」の方なのです。
事故の原因は花火だった気がしますが、これは自信がありません。
事故の原因は「ぼく」側にあった気がします。
葬式の様子が語られ、「クラスの皆が泣いている。きみが読むお別れの言葉がすばらしいからだ。」「本当だよ。棺に横たわっているぼくの目にも涙が浮かんでいるのを、きみに見せたいくらいだ」といった内容がありました(読者はここで、死んだのが「ぼく」の方と気づく)。
最後に、「ぼく」は「きみ」も自分のところへ来て欲しいからと、このあと開かれる予定の町の花火大会について「最後に打ち上がる、あの一番大きな花火、あれを君の足元に落としてあげる」「(その花火に乗って、みたいな文)、飛んでおいで、ぼくのところへ」「ぼくたちはずっと一緒さ。
ね、そうだろ」という締めくくりでした。
「飛んでおいで、ぼくのところへ」の文がとても印象深く、全編通して恨みや妬みは一切なく、ただ友達とずっと一緒にいたいからという理由で相手を死に招く「ぼく」にゾッとしたのを覚えています。
なんだか短編小説のような、味わいある「おまけ」でした。
「当時よくあったシリーズもの」と書きましたが、「シリーズもの」というのは「学校の怪談シリーズ」のようなものです。このポプラ社から出ているシリーズだったかは定かではありません。年代はこれと同じくらいだと思います。

この本が気になります!


Tweetこの本のツイートへ



こたえ

作品のタイトル:金曜日の怪談『いつもいっしょ』

作者:日本児童文学者協会(編)

本のリンク:この本のURLへ(外部サイト)


前後の「解決本」へ

menu